SharePoint Online でアクセシビリティの高いサイトを作成するためのリソース

SharePoint Online で、"既定の" 標準テンプレート (ブログ、チーム サイト、プロジェクト サイトなど) を使用して、サイトを簡単に作成できます。これらの標準テンプレートは、アクセシビリティを考慮してデザインされたサイトのページにコンテンツを配置します。

この記事は、サイトの作成後にカスタマイズを考えており、カスタマイズしたサイトを障碍のある方にとってアクセスしやすいものにしようと努めているユーザー向けです。対象ユーザーのニーズやアクセシビリティのガイドラインなど、サイトをカスタマイズする前に検討する必要がある重要な情報を取り上げます。また、サイトのアクセシビリティを確保しながら、基本的なサイトのカスタマイズを行うのに役立つ参照資料へのリンクを示します。

注記: 

  • SharePoint Online で作成できるサイトの種類、およびその使用方法の詳細については、「テンプレートを使用して、さまざまな種類の SharePoint サイトを作成するには」を参照してください。

  • この記事では、ページの基になるコードに関する知識がなくても、誰もがブラウザーで SharePoint Online ユーザー インターフェイスを介してサイトに行うことができる、一般的かつ基本的なカスタマイズについて説明します。HTML、CSS、JavaScript などのサイトのコードのカスタマイズや、大規模なカスタマイズは、この記事の範囲対象外です。ただし、この記事のアクセシビリティ情報は、範囲対象に関係なく、すべてのサイトのカスタマイズに適用されます。

この記事の内容

アクセシビリティの高いサイトの目標

多くの場合、SharePoint のアクセシビリティは後で付け足すものと考えられがちです。つまり、サイトの作成後に Web 開発者がサイトのコードに対して行うこと (HTML、CSS、JavaScript コードの調整など) であると考えられています。

しかし、アクセシビリティは、サイトでの作業を開始する前に検討するデザイン プロセスに含めるべきです。このことを念頭に置き、SharePoint Online で作成したサイトのカスタマイズによってアクセシビリティにどのような影響を与えるかを検討する必要があります。 サイトのアクセシビリティを高めることは、第一に、次のことを意味します。

  • 誰もが使いやすいものにする。

    アクセシビリティとは、障碍の有無にかかわらず、誰でも使用できるサイトを構築することです。使いやすさは重要です。作成者がサイト内を容易に移動して目的のものを入手したり、必要なことを実現したりできなければ、作成者以外のユーザーにとっても困難です。

  • 障碍のある方にとって使いやすいものにする。

    アクセシビリティは包括的なものであり、対象ユーザーの一部を無視するものではありません。サイトを作成するときは、障碍のある方のニーズを満たし、アクセスしやすいものにする必要があります。結局のところ、障碍のある方も、組織内の他のユーザーと同様にサイトのユーザーです。

アクセシビリティを念頭に置いてサイトをデザインすることで、サイトは次の利点を得られます。

  • ユーザーが使用しているデバイスまたは入力方法 (たとえば、デスクトップ ブラウザー、音声ブラウザー、携帯電話のブラウザー、自動車ベースのコンピューターなど) に関係なく、アクセスできる。

  • 操作時に考えられる制約 (たとえば、雑音の多い環境、照明の度合いがさまざまに変化する室内、ハンズフリーの駆動環境など) に関係なくアクセスできる。

  • 予測可能になる。サイトの技術革新は重要ですが、予測可能性は不可欠です。サイトでのナビゲーションを理解しやすく予測可能なものにすることで、誰もがアクセスしやすくなります。

参照資料

What is web accessibility? (Web アクセシビリティとは何か)

Microsoft accessibility training: Introduction to accessibility (Microsoft アクセシビリティ トレーニング: アクセシビリティの概要)

障碍のある方にとってアクセスしやすいコンテンツを作成している企業および政府機関向けガイド

障碍のある方にとってアクセスしやすいコンテンツを作成している企業および政府機関向けガイド

Microsoft アクセシビリティ ブログ

対象ユーザー (障碍のある方) とそのニーズについて

"障碍のある方" という語は、さまざまなニーズを持つ非常に多数の人々を含有します。ただし、末端の対象ユーザーは、それぞれ独自の特別なニーズを持っています。次の表では、最も一般的ないくつかの障碍と、こうした障碍をお持ちの方の対応するニーズについて説明します。SharePoint Online で作成したサイトをカスタマイズする際には、カスタマイズによって末端の各対象ユーザーにどのような影響を与えるかを理解しておくことが重要です。

注:  "支援技術" とは、障碍のある方のニーズに対応するテクノロジのグルーを表します。次の表では、スクリーン リーダーなど、これらのテクノロジをいくつか紹介します。さまざまな種類の支援技術の詳細については、この記事において、対象ユーザーが使用する支援技術に関する実験を参照してください。

最も一般的ないくつかの障碍と、対応するアクセシビリティ ニーズ:

障碍

一般的な支援のニーズ

全盲または弱視

  • キーボード ショートカット (マウス操作なし)。

  • Web ページの予測可能なタブの順序とランドマーク (各種ダイアログ ボックスなど)。これにより、対象ユーザーはページのメンタル モデルを構築することで、方向が定められ、自分のいる場所を追跡し続けることができます。

  • スクリーン リーダーからの音声フィードバック (支援技術の種類の 1 つ)。

  • 視覚エフェクト (画像、アイコンなど) の代替機能、および各種画像 (単なる装飾目的のものも含む) の説明テキスト。代替テキスト (alt テキスト) などがあります。

  • ビデオのオーディオ トランスクリプト、およびビデオ プレーヤーの設定。ビデオのオーディオとスクリーン リーダーからの音声フィードバックが重複しないように自動再生をオフにする機能などがあります。

  • 必ずしも要素を "見る" ことに限られない、明瞭かつ包括的な言語。たとえば、"xyz を見る" と言う代わりに、"xyz を含める" と言うことができます。単に "ビデオを見る" と言う代わりに、"ビデオを見る、またはビデオのオーディオ トランスクリプトを聴く" と言うことで、代替の操作を提示できます。

  • テキストを読みやすくするための大き目の書体、および黒または高コントラスト テキスト。

Microsoft がこの末端の対象ユーザーのニーズにどのように対応しているかについては、全盲または弱視の方のための Microsoft ガイドを参照してください。

色覚障碍

色覚障碍は主に、赤と緑を区別できない場合と青と黄色を区別できない場合の 2 種類に分けられます。サイトをカスタマイズする場合は、次のことを検討してください。

  • 重要な情報を伝達するための色の代替機能。色が、サイトで情報を伝達する唯一の手段にならないようにしてください。たとえば、色覚障碍のある方が色が見えなくてもリンクであるとわかるよう、色で強調表示されているハイパーリンクに下線も引くようにします。

  • 明るい色、または色スペクトルの反対側にある高コントラストの配色。たとえば、白黒方式は、色覚障碍のある方が色を区別するのに役立ちます。

  • Web ページのテキストの背後に模様のない単純な背景。

詳細については、「Visual disabilities: Color-blindness (視覚障碍:色覚障碍)」を参照してください。

四肢障碍または運動障碍

  • キーボード ショートカット (マウス操作なし/限定的なマウス操作)。

  • 主要な操作を取り消す機能。たとえば、ビデオ ポータル上のチャネルを削除する際の [キャンセル] ボタンを提供して、ユーザーが入力デバイスで操作を間違えたときに修復できるようにします。

  • 長いリストをスキップする方法 (たとえば、サイトのページの最上部、最下部、または次のセクションに移動するためのリンク)。

  • クリックしにくくなるよう、ある程度の数の語を含むリンク。たとえば、"ここをクリック" ではなく、より長くなるようにリンクにタイトル全体を含めます。

難聴または聴覚障碍

  • ビデオのキャプションおよびテキスト トランスクリプト。 • オーディオのテキストのテキスト トランスクリプト。

  • 音声通知の代替機能。

  • 要素を "聞く" または "聴く" 機能の代替機能を提供する、明瞭かつ包括的な言語。たとえば、"オーディオを聴く" と言う代わりに、"オーディオを聴く、またはオーディオのテキスト トランスクリプトを読む" と言うことができます。

失読症などの認知障碍、または注意欠陥障碍

失読症の方には、たとえば、テキストの 1 行がその下の行に圧縮されるなど、ページのテキストが "一緒に浮遊している"ように見えます。または、多くの場合にテキストが結合されたり歪んだりして見えます。これらのユーザーは、弱視の方と同様のニーズを持ち、特に読むことの負担の軽減が求められます。Arial や Calibri などの使い慣れた sans serif フォントも役立つ場合があります。斜体、すべて大文字、および下線は使用しません。

注意欠陥障碍の方は、文やタスクなどに集中することが困難です。集中しやすくなるよう、単純なサイト デザインが必要です。要素があまりに多すぎるサイトでは、情報を処理することが困難になります。サイト レイアウトの空白部分を効果的に使用し、中央揃えや両端揃えではなく左揃えのテキストを使用します。

参照資料

Stories of web users: How people with disabilities use the web (Web ユーザーの導入事例: 障碍のある方が Web を使用する方法)

さまざまな障碍の種類、およびそれらに対応するためのアイデアに関する Microsoft ガイド

会社のアクセシビリティ ポリシー、要件、およびガイドラインを特定する

Web または会社のイントラネット サイトのコンテンツを作成しており、障碍のある方にとってアクセスしやすいものにしようと努めている場合は、特定のアクセシビリティ ガイドラインに従う必要があります。SharePoint Online でサイトを作成するために提供されている "既定の" 標準テンプレートを使用しない場合は、このことを念頭に置き、カスタマイズの程度に応じて、少なくとも次のことを行う必要があります。

  • SharePoint Online でカスタマイズしたサイトを含め、サイトを作成する際に従う必要がある、組織の確立されたアクセシビリティ ガイドラインおよび要件を特定する。

  • 組織内のアクセシビリティ担当者に連絡し、サイトをカスタマイズした場合の影響について話し合う。また、サイトのアクセシビリティの特定の側面をテストするために推奨されるツールもたずねます。

  • アクセシビリティ担当者とコンテンツ プランを共有し、潜在的なアクセシビリティ障害を回避するために、プランとサイトのカスタマイズの進捗状況を定期的に評価してもらう。

  • 障碍のある組織内のユーザーと話し合って、SharePoint Online でサイトをカスタマイズするプランについて意見を求める。これらのユーザーは、一般的には Web サイトを使用するときに直面する日常的な課題、およびイントラネット サイトを使用するときに発生する特定の問題を分析できる場合があります。これにより、カスタマイズ プランを再考したり、少なくとも現実的な目標を設定することが促されます。

参照資料

Microsoft Developer Network (MSDN) アクセシビリティ Web サイト

各種の Web サイトについて広く受け入れられている現在のアクセシビリティ ガイドラインに関する理解を深める

SharePoint Online で作成したサイトは、その他のサイトと同様、結局は Web サイトです。したがって、SharePoint Online で作成またはカスタマイズしたサイトにも、アクセシビリティの高い Web サイト コンテンツを作成するために使用する一般的なガイドラインが適用されます。 包括的かつ詳細なガイドラインを次に示します。

参照資料

World Wide Web コンソーシアム (W3C) の Web コンテンツ アクセシビリティ ガイドライン (WCAG) W3C は、Web アクセシビリティのためのガイドラインなどの Web 標準を共同で策定している国際コミュニティです。WCAG は、Web サイト アクセシビリティについて使用できる最も包括的なガイドラインの 1 つで、多くの国においてアクセシビリティに関する規制の基盤となっています。WCAG は、近年の Web およびイントラネット サイトの開発おいて指針となる事実上の標準です。

WebAIM は、リファレンス ガイドとデザイン ガイドを提供しています。WebAIM は、全面的な Web アクセシビリティ サービスを提供している、Web アクセシビリティの主要機関です。WebAIM の役割は、Web コンテンツを障碍のある方にとってアクセスしやすいものにするよう、組織を支援することです。

また、米国政府の部門または機関で働いているユーザーは、連邦調達規則を遵守する必要があります。詳細については、Web ベースのイントラネットおよびインターネット情報とアプリケーションに関する第 508 条の標準を参照してください。

すべてを 1 か所に: SharePoint Online で作成したサイトで、一般的なカスタマイズをアクセシビリティの高いものにする

これで、デザインの一環としてのアクセシビリティ、および SharePoint Online に付属する標準テンプレートを使用しない場合のアクセシビリティの影響について理解できたので、アクセシビリティを保ちながらサイトをカスタマイズする準備が整いました。

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