Excel Services と Excel Web Access を使ってみる

Excel Services を利用すると、コンピューターに Excel がインストールされていない場合でもブラウザーを使用して Excel ブック (.xlsx、.xlsb、および .xls) の表示や操作を行うことができるようになります。Excel がコンピューターにインストールされている場合は、Excel Services を使用してブックを SharePoint サイトに発行できます。さらに、ブックを社内で共有し、サイトのアクセス許可を使用してアクセスを制御できます。ブックのデータは、データがブックに保存されているかデータベースなどの外部ソースから取得されているかに関係なく、安全に保たれます。Excel Services を利用することで、複数の異なるコンピューター上で複数のコピーを管理する必要がなくなり、重要なブックのコピーを 1 部だけ保守するだけで済みます。ブックを変更するのが信頼できる作成者のみに限られることも保証されます。

ダッシュボードまたはその他のサイトのページ上でブックの全体または一部を使用する場合、ブックを Excel Web Access Web パーツに接続できます。さらに、ブックを表示する領域のサイズ、ツール バーに表示するオプション、ユーザーが利用できる対話機能 (パラメーターの入力値の指定やダウンロード) などのプロパティを構成することで、Excel Web Access Web パーツの外観や機能をカスタマイズできます。加えて、"現在のユーザー" Web パーツや "フィルター" Web パーツなどの他の Web パーツに Excel Web Access Web パーツを接続できます。

この記事の内容

Excel Services とは

Excel Services と Excel の連携

Excel Services でブックを対話的に処理する

ブックを SharePoint サイトに発行する

外部データへの接続

Excel Services と Information Rights Management

Excel Services とは

Excel Services は、サーバー テクノロジを使用して Excel を拡張する SharePoint 技術です。ユーザーがブラウザーを使用してブックにアクセスする一方、サーバーは、ブックのセキュリティと保存場所を管理し、必要となるすべての計算を行います。ユーザーは、ブラウザー内で、ブックのデータの閲覧、並べ替え、およびフィルター処理を実行できます。

ブックの作成者によってリンク元ブック内の特定のセルがパラメーターとして指定されている場合、実行時の計算のための値をユーザーが入力できます。ユーザーのコンピューターに Excel がインストールされていて、ユーザーに適切なアクセス許可が与えられている場合、ユーザーは、ブラウザー内のブックのスナップショットをキャプチャして保存したり、またはブックをダウンロードして Excel で作業したりすることができます。

Excel Services には、ブックを SharePoint サイトに発行するために連携して動作する 3 つの主要なコンポーネントがあります。

Excel Services の概要

1. Excel Calculation Services     は、Microsoft SharePoint Server 2010 の中核的なサービスです。Excel Calculation Services により、ブックの読み込み、Microsoft Excel 2010 を完全に再現する計算、外部データの更新、およびセッションの保持が実行されます。Excel Calculation Services は計算をサーバー上で実行するため、ユーザーが関数や数式に直接アクセスすることはできません。

2. Excel Web Access    は、Web パーツです。Excel Web Access は、Excel ブックの全体または一部を表示でき、Dynamic Hierarchical Tag Markup Language (DHTML) および JavaScript を使用してブラウザー内でブックを対話的に操作できるようにします。Excel Web Access は Web パーツであるため、チーム サイトなどのサイト ページに追加しておくことで、ActiveX コントロールをコンピューターにダウンロードすることなく、いつでも他のページで再利用することができます。さらに、Excel Web Access Web パーツを他の Web パーツ (たとえば、フィルター、グラフ、リスト) に接続することもできます。

3. Excel Web Services    は、開発者が Excel ブックに基づいてカスタム アプリケーションを構築するために使用できるアプリケーション プログラミング インターフェイス (API) を提供します。

Excel Services は SharePoint の技術なので、セキュリティおよびアクセス管理、サーバーベースのパフォーマンス管理、スケーラビリティなどの機能を利用できます。

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Excel Services と Excel の連携

Excel と Excel Services が連携する際、Excel は作成ツールとして機能し、Excel Services はレポート ツールとして機能します。つまり、Excel でブックを作成した後、ブックを SharePoint サイトに発行します。これにより、ブックをブラウザーで開いたり、ブックを Web パーツで使用したりできます。

Excel Services と Excel 2007 の連動方法

1. ブックの作成者は、Excel を使用してブックを作成します。作成者は、テーブル、ピボットテーブル、グラフ、フィルターなどの多くの異なる Excel 機能から選択できます。これに加え、作成者は、選択的に表示する名前付きアイテムを指定したり、Excel Services からのユーザー入力を受け取るためのパラメーターを定義したりできます。

2. ブックの作成者は、ドキュメント ライブラリ (またはネットワーク フォルダーか Web フォルダー) にブックを保存します。保存したブックは、管理者によって管理され、セキュリティで保護されます。

3. ブックの作成者および他のユーザーは、ブックを使用したレポートおよび Web パーツ ページを作成できます。

4. 多くのビジネス ユーザーは、ブラウザーに表示することでブックにアクセスできます。作成者によって外部データ接続が作成されている場合、ユーザーはデータの更新を行うこともできます。管理者は、セキュリティとブックへのアクセスを管理できます。

5. 適切なアクセス許可が与えられている場合、ユーザーは、ブックの現在の状態および現在のセッションで実行した並べ替えやフィルター処理などの操作の結果を、Excel で分析できるようにローカル コンピューターにコピーすることができます。

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Excel Services でブックを対話的に処理する

Excel Services で Excel ブックのデータを編集することはできませんが、さまざまな方法でデータを対話的に処理できます。次の表は、Excel Services を使用したブックの対話処理を始める際に参考になると思われる記事の一覧です。

記事

説明

ブラウザーでブックを開く

ブックをブラウザーで開いて表示する方法、またはブックを Excel で開いて編集する方法について説明します。

ブラウザー ベースのブックで数式を計算する

ブックでデータを再計算し、最新の数式の結果を表示します。

ブラウザー ベースのブックで外部のデータを更新する

データベースやオンライン分析処理 (OLAP) キューブなどの外部データ ソースから実際のデータを更新します。

ブラウザーでブックのデータを並べ替える

ブックの列の情報を並べ替えます。

ブラウザーでブックのデータを抽出する

フィルターを使用して、条件に一致する値のみを選択します。

ブラウザーでブックのテキスト、数値、または日付を検索する

検索機能を使用して、ブック内の目的の値を検索します。

ブラウザーでブックのグラフおよびピボットグラフ レポートを使用する

グラフまたはピボットテーブル レポートをブックに組み込んでより使いやすくします。

ブラウザーでブックのパラメーターを変更する

パラメーターの値を入力して数式の結果を更新するか、簡単な what-if 分析を実行して、セルの値を一時的に変更します。

ブラウザーから Excel ブックを印刷する

ブックを Excel にコピーした後、Excel のすべての機能を使用して適切な書式を設定して印刷を行います。

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ブックを SharePoint サイトに発行する

ブックを SharePoint サイトに発行するには、最初に Excel でブックを作成する必要があります。ブックには、テーブル、グラフ、ピボットテーブルなどの多くの Excel 機能を含めることができます。

ヒント: Excel Services は、ほとんどの Excel 機能をサポートしていますが、その形態が若干異なる場合があります。サポートされている機能とサポートされていない機能の詳細については、「ブラウザーと Excel でのブックの使用の相違点」を参照してください。

次の表は、Excel Services にブックを発行する際に参考になると思われる記事の一覧です。

記事

説明

ブックを Excel Services に発行する

ブックの発行方法のほか、パラメーターや名前付きアイテムなどのオプションの使用方法について説明します。

Excel ブックを "唯一の真実" として発行するためのロードマップ

ブックの発行に関して、管理設定の構成を含め、全体の流れについて説明します。

Excel Services からブックを編集または削除する

発行済みのブックを編集する方法について説明します。

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外部データへの接続

Excel では、すべてのデータをブックに格納することも、データ接続を使用して外部に格納されているデータにアクセスすることもできます。ブックを Excel Services に発行した場合も、ブックをドキュメント ライブラリに保存するかまたは Excel Web Access Web パーツ内で使用するかに関係なく、データの保存場所に関して同じことが言えます。Excel Services を使用した場合、すべてのデータがブックに保存されることもあれば、データベースや OLAP キューブなどの外部データ ソースへの接続が 1 つ以上ブックに含まれていることもあります。

データ接続情報には、外部データ ソースの検索、ログイン、クエリ、およびアクセスを行う方法に関する情報が含まれます。接続情報はブックに保存できますが、データが多数のユーザーによって共有されていて接続情報を定期的に更新する必要がある場合などは特に、Office データ接続 (.odc) ファイルに保存されることもよくあります。ブックの作成者または管理者は、Microsoft Excel を使用して接続を記述する接続情報を作成し、その接続情報を .odc ファイルにエクスポートします。Excel ブックに外部データへの接続を記述する方法の詳細については、「データへの接続 (データのインポート) の概要」を参照してください。

管理者は、.odc ファイルの格納、セキュリティ保護、共有、および管理を簡単に行うために、SharePoint Server 2010 データ接続ライブラリを信頼された場所のライブラリ (DCL) として指定できます。これにより、管理者は 1 つのファイルを使用して、テスト用サーバーから実稼働用サーバーへの変更など、接続情報のあらゆるリビジョンを集約的に管理できます。クライアント上またはサーバー コンピューター上のどちらでも、更新処理を行うことで、接続ファイルに対する最新の変更を取得できます。さらに、接続ファイルに対する変更が自動的に検出されるように SharePoint Services とユーザーのクライアント コンピューターを設定することもできます。データ接続ライブラリの詳細については、「外部データへの接続を共有し管理する」を参照してください。

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Excel Services と Information Rights Management

Information Rights Management (IRM) は、不正なアクセスから情報を保護するためのテクノロジです。IRM は、ドキュメントまたはブックを保護し、機密性の高い情報を適切なユーザーのみが閲覧できるようにします。たとえば、IRM を使用して、一般公開される前の特定の財務データに関して、執行委員会の選ばれたメンバーのみがこのデータにアクセスできるようにすることができます。

Windows SharePoint Services Version 3.0 以降では、ドキュメント ライブラリおよびそのライブラリ内のすべてのドキュメントに対する IRM を (個別のドキュメントで IRM が有効になっているかどうかにかかわらず) サポートしています。IRM が有効なドキュメント ライブラリにドキュメントをアップロードすると、そのドキュメントでは実質的に IRM が有効になります。

Excel Services は、IRM が有効になっている Excel ブック、または IRM が有効になっているドキュメント ライブラリに含まれている Excel ブックを読み込みません。詳細については、「Office 2010 の Information Rights Management」を参照してください。

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