達成額の分析

達成額は、Project の強力な予算・進捗管理機能です。達成額は、それを定義するのに AC、BCWP、TPI、EV などの略語が大量に使われますが、特に複雑なわけではありません。達成額を使うと、たとえば「このプロジェクトでこれまでに完了した作業の量や、いくらの経費で収めるべきだったのかを調べてみよう」、さらにそこから湧いてくる「果たしてスケジュールどおりに完了できるのだろうか」などの疑問を解決することができます。

簡単な例    住宅街にある 10 軒の家庭のためのガーデニング プロジェクトに取り組んでおり、プロジェクト全体を 10 か月で完了する必要があるとします。また、各軒の庭は 1 か月で完了する必要があります。それでは、このプロジェクトの詳細を見ていきましょう。

  • 全 10 軒の全体予算は ¥100,000,000 です。

  • 各家庭の予算は ¥100,000 ですので、プロジェクト全体で見ると毎月 ¥100,000 のコストで収めるよう計画することになります。これには草花、設備、庭師にかかるコストが含まれます。

  • 2 か月が過ぎたところで、経理にレポートを依頼したとします。経理からは、これまでに ¥150,000 かかっていることが報告されます。そこで、「すばらしい。コストを節約できている」と思うでしょう。

  • ところが、間違いに気づきます。2 か月とは、プロジェクトに費やすよう最初に計画した 10 か月の 20 パーセントであるため、2 か月の時間が経過したということは、プロジェクトの 20 パーセントが完了していなければならないはずです。しかし、実際に完了しているのは 2 軒でなく 1.5 軒の庭でした。

  • したがって、2 か月経過したところでは、プロジェクトをスケジュールどおりに完了するには、1.5 軒に対する投入額である ¥150,000 でなく、20 パーセント X ¥1,000,000 (つまり ¥200,000) を投入して、2 軒の庭が完了していなければなりません。ここに至って、実際にはスケジュールより遅れていることに気づきます。どうしましょう? 庭師と相談する必要があるでしょう。

ここに、達成額についてすばらしい機能があります。達成額の機能は、スケジュールされた時間 (または、プロのプロジェクト マネージャーの専門用語では達成率) に金額を乗算するため、時間と金額を結合することができます。

ここでの教訓は何でしょうか?    古いことわざですが、「時は金なり」でしょう。でもまだ、達成額の機能によって腕前を自慢することはできません。どうぞこの先を読み進めてください。

達成額の詳細

達成額を表示する

レポートを使う

ビューを使う

達成額を解釈する

達成額の使い方についてのアドバイス

参考資料

達成額を表示する

Project で達成額の情報を表示する方法には、ビューとレポートがあります。しかし、その前に達成額をレポート用に設定するために、いくつかのことを行う必要があります。

レポートを使う

  1. [プロジェクト]、[レポート]、[その他のレポート] の順にクリックします。

  2. [コスト]、[達成額] の順にクリックします。

ビューを使う

  1. [ビュー]、[テーブル] の順にクリックし、[その他のテーブル] をクリックします。
    その他のテーブルの画像

  2. [テーブル] リストで [達成額] や [達成額コスト指標]、[達成額スケジュール指標] をクリックします。
    どのテーブルかわからない場合は、ただ [達成額] を選んでください。

  3. [適用] をクリックします。

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達成額を解釈する

達成額の分析のルートに 3 つのキー値があります。達成額を使うには、少なくともこれら 3 つの値を知っている必要があります。

プランド バリュー (PV)    これは、BCWS という別の略語でも呼ばれています。

これは、プロジェクト計画の開始時に予定されたタスクの予算 (または基準計画) コストで、選んだ状況報告日までにおける、それらのタスクに割り当てられたリソースのコストと、タスクに関連する固定コストに基づいて計算されます。

たとえば、月曜日に開始する 4 日間のタスクに対する予算コスト全体が ¥10,000 であるとします。状況報告日を次の水曜日に設定すると、PV が ¥7,500 であることがわかります。しかし、この値では、プロジェクトの進捗状況が判断できません。

実績コスト (AC)    これは、ACWP とも呼ばれています。

これは、状況報告日までにすべてまたは一部のタスクを完了するのに必要な実績コストのことです。たとえば、4 日間のタスクで、2  日ごとの合計コストが ¥3,500 となる場合、この期間の AC は 合計で ¥7,000 になります (ただし、PV は ¥7,500 のままです)。

しかし、この値では、プロジェクトの進捗状況が判断できません。たとえば、この同じ ¥7,000 でより多くの作業を完了するよう計画していた場合は、これでは不十分です。プロジェクトの効率を完全に評価するためには、達成額を把握する (か、または推定する) 必要があります。

達成額 (EV)    これは BCWP とも呼ばれます。

これは、状況報告日までに実行された作業の値を金額で測定したものです。

たとえば、2 日後にタスクの作業の 60% が完了した場合、使ったコストはタスク予算全体の 60%、つまり ¥6,000 以内に収まっている必要があります。¥8,000 かかったことが判明した場合は、予算をオーバーし、スケジュールより遅れていると確実に判断することができます。これは痛いです。

このよく使われる達成額の用語に一貫して流れる重要テーマは、状況報告日です。達成額の分析では、お客様が選んだ特定の時点より前にプロジェクトの進捗状況を確認したいものと想定しています。

「百聞は一見にしかず」ですので、これを図で見てみましょう。ここに、プロジェクトの有効期間においてコストが漸増する様子を示すグラフを示します。破線は、プロジェクトの有効期間においてコストが安定している様子を示しています。

達成額の画像

プロジェクトの作業が実際に始まると、達成額の分析のキー値のグラフは次のようになります。

達成額の画像

状況報告日により、Project で計算される値が決まります。このプロジェクトの実績コスト (AC) は、計画コストを超えています。達成額 (EV) には、実際に行われた作業の値が反映されます。この場合、作業の値は、その作業に費やされた金額を下回っています。

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達成額の使い方についてのアドバイス

目的

方法

すぐにアクションを行う

プロジェクトのライフ サイクルにおいて、実績コスト、予算コスト、達成額の間の不整合に気づくのが早いほど、問題を解決するための手順も早く実行できます。

作業量を増やす

「言うは易く行うは難し」です。達成額を計算する次の状況報告日が来るまでに、より多くの作業を完了できていれば誠にけっこうです。より多くの従業員を雇用するだけでは効果がありませんが、低コストの従業員を雇用するのでしたら効果があります。または、現場を見て従業員の生産性が上がらない理由を見つける必要があるかもしれません。または、マネージャーが予想以上にメンテナンスが必要な機材を導入したことに問題があるのかもしれません。理由はいろいろあるでしょうが、ポイントは、達成額という「数値によるアプローチ」を使うことで悪い傾向が見つかるということです。

要領良く作業する

重要でないタスクについては、生産性の問題を追求しないでください。「クリティカルパスのタスク」を参照して、高評価の達成額を上げるのに最大の影響があるタスクを見つけてください。

レポートを再実行する

プロジェクトの終盤に達成額の分析を行っても、現実にはほとんど価値がありません。プロジェクトの問題の原因は、大部分の場合、早期から存在しており、修正するには多大な影響が出るのはまず確実で、高いコストが発生すると共に、チームやマネージャーなどの関係者にフラストレーションを強いることになります。達成額レポートを実行するのでしたら、毎月実行する習慣を付けてください。

初期の問題を気に病まない

プロジェクトの早い段階で問題を発見できた場合、チームで初期に必要となるいろいろなグループ作業や社内作業を行って全員を準備させるのは、立ち上げコストや教育コストとして当然でしょう。このようなトラブルの初期の兆候は、プロジェクトの早期段階の方が終盤よりも見つけやすいので、見逃さないでください。

参考資料

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