条件付き書式のルールの優先順位を管理する

セル範囲に対して複数の条件付き書式のルールを作成するときには、これらのルールが評価される順序、複数のルールが競合する場合の動作、コピー/貼り付けがルールの評価に及ぼす影響、ルールが評価される順序を変更する方法、ルールの評価を停止するタイミングについて理解しておくことが重要です。

ブックに設定されたすべての条件付き書式のルールは、[条件付き書式ルールの管理] ダイアログ ボックスで作成、編集、削除、表示できます ([ホーム] タブで、[条件付き書式] をクリックし、[ルールの管理] をクリックします)。

[ルールの管理] が強調表示された [条件付き書式] メニュー

セル範囲に対して、複数の条件付き書式のルールが当てはまる場合には、このダイアログ ボックスの一覧に配置されている順序のとおりの優先順位 (上から下へ) で、各ルールが評価されます。

ここでは、ID バッジの有効期限が設定されている例を示します。有効期限が 60 日以内で、まだ期限切れになっていない場合は黄色の背景色で表し、期限が切れている場合は赤い色の背景色で表します。

条件付きで書式設定されたデータ

この例では、証明期日が 60 日以内に切れる従業員の ID 番号のセルは黄で書式設定され、証明が期限切れになった従業員の ID 番号は赤で書式設定されます。次の図でルールを示します。

条件付き書式設定のルール

1 つ目のルール (真の場合はセルの背景色を赤に設定する) で、列 B の日付値を現在の日付 (数式で TODAY 関数を使って取得します) と比べてテストします。数式を列 B の最初の日付値 (B2) に割り当てます。このルールの数式は =B2<TODAY() です。この数式で、列 B のセル (セル B2:B15) がテストされます。列 B のいずれかのセルについて数式が真に評価されると、列 A の対応するセル (例: A5 は B5 に対応し、A11 は B11 に対応する) は赤の背景色で書式設定されます。[適用先] で指定されているすべてのセルがこの最初のルールで評価された後、2 番目のルールがテストされます。この数式は、現在の日付から B 列の値までの日数が 60 日未満かどうかを調べます (たとえば、今日の日付を 2010/08/11 とします)。B4 のセルの値 2010/10/04 は今日から 60 日未満なので、True と評価され、黄の背景色で書式設定されます。このルールに対する数式は =B2<TODAY()+60 です。一覧の最高位のルールによって最初に赤で書式設定されたすべてのセルはそのままです。

一覧の中で上にあるルールほど、優先順位は高くなります。既定では、新しいルールは常に一覧の先頭に追加されるため、最も優先順位が高くなります。そのため順番には注意が必要です。優先順位を変更するには、ダイアログ ボックスの [上に移動] と [下に移動] の矢印を使います。

[上へ移動] と [下へ移動] の矢印

セル範囲において、複数の条件付き書式のルールが真に評価される場合があります。次に、ルールの適用方法について、最初にルールが競合しない場合、次にルールが競合する場合を説明します。

ルールが競合しない場合     たとえば、あるルールではセルの書式を太字フォントに設定し、別のルールでは同じセルの書式を赤い色に設定している場合、そのセルの書式には、太字フォントと赤い色の両方が設定されます。2 つの書式が競合しないため、両方のルールが適用されます。

ルールが競合する場合     たとえば、あるルールではセルのフォント色を赤に設定し、別のルールではセルのフォント色を緑色に設定しているとします。この場合、2 つのルールは競合するので、適用できるのは一方のみです。適用されるのは、優先順位が上のルールです (ダイアログ ボックスの一覧での位置が上)。

ワークシートを編集するときには、条件付き書式が設定されたセルの値をコピーしたり、貼り付けたり、条件付き書式が設定されたセル範囲をフィルしたり、書式のコピー/貼り付けを使ったりできます。これらの操作を行うと、コピー元のセルに基づいて、コピー先のセルに新しい条件付き書式のルールが作成されて、条件付き書式のルールの優先順位に変化が生じる可能性があります。

条件付き書式が設定されたセル値をコピーし、Excel の別のインスタンス (コンピューターで同時に実行している別の Excel.exe プロセス) で開かれているワークシートに貼り付けた場合、他のインスタンスでは条件付き書式ルールは作成されず、書式はそのインスタンスにコピーされません。

セル範囲に対して、条件付き書式設定のルールが真に評価されている場合、手動の書式設定より優先されます。手動の書式設定は、[ホーム] タブの [フォント] グループのボタンを使用 (Excel 2016/2013) するか、または [ホーム] タブの [セル] グループのボタンを使用 (Excel 2010/2007) して適用します。条件付き書式のルールを削除した場合、セル範囲に対する手動の書式設定はそのまま残ります。

手動で設定した書式は、[条件付き書式ルールの管理] ダイアログ ボックスの一覧には表示されず、優先順位の判断にも使われません。

Excel 2007 よりも前のバージョンの Excel との後方互換性のため、[ルールの管理] ダイアログ ボックスの [条件を満たす場合は停止] チェック ボックスをオンにして、3 つ以上の条件付き書式のルールや同じ範囲に適用される複数のルールをサポートしていない以前のバージョンの Excel で条件付き書式がどのように表示されるかをシミュレートすることができます。

たとえば、セル範囲に対して 4 つ以上の条件付き書式ルールがあり、Excel 2007 より前のバージョンの Excel で作業している場合、そのバージョンの Excel では次のように評価されます。

  • 最初の 3 つのルールのみを評価します。

  • 真である最初のルールが優先されます。

  • 真である場合に優先順位が低いルールは無視します。

最初の 3 つのルールに対して考えられる条件の要約を以下に示します。

ルール

次の場合

次のルール

次の場合

次のルール

次の場合

結果

1

True

2

True または False

3

True または False

ルール 1 が適用され、ルール 2 と 3 は無視されます。

1

False

2

True

3

True または False

ルール 2 が適用され、ルール 3 は無視されます。

1

False

2

False

3

True

ルール 3 が適用されます。

1

False

2

False

3

False

適用されるルールはありません。

[条件を満たす場合は停止] チェック ボックスをオンまたはオフにして、次のように既定の動作を変更できます。

  • 最初のルールのみを評価する場合は、最初のルールの [条件を満たす場合は停止] チェック ボックスをオンにします。

  • 最初のルールと 2 番目のルールのみを評価する場合は、2 番目のルールの [条件を満たす場合は停止] チェック ボックスをオンにします。

ルールの書式にデータ バー、カラー スケール、またはアイコン セットが使われている場合は、[条件を満たす場合は停止] チェック ボックスをオンまたはオフにできません。

条件付き書式のルールの優先順位の編集

  1. [ホーム] タブの [スタイル] グループで [条件付き書式] の横にある矢印をクリックし、[ルールの管理] をクリックします。

    [ルールの管理] が強調表示された [条件付き書式] メニュー

    現在の選択に対する条件付き書式ルールが表示されます。ルールの種類、書式、ルールが適用されているセル範囲、[条件を満たす場合は停止] 設定などがその例です。

    目的のルールが表示されない場合は、[書式ルールの表示] ボックスで、適切なセル範囲、ワークシート、テーブル、またはピボットテーブル レポートが選ばれていることを確認します。

  2. ルールを選びます。ルールは 1 つずつのみ選ぶことができます。

  3. 優先順位で選択したルールを上位に上げるには、[上へ移動] をクリックします。優先順位で選択したルールを下位に下げるには、[下へ移動] をクリックします。

    [上へ移動] と [下へ移動] の矢印

  4. 必要に応じて、特定のルールでルールの評価を停止するには、[条件を満たす場合は停止] チェック ボックスをオンにします。

補足説明

Excel Tech Community では、いつでも専門家に質問できます。Microsoft コミュニティでは、サポートを受けられます。また、Excel User Voice では、新機能についての提案や改善案を送信することができます。

関連項目

条件付き書式を追加、変更、またはクリアする

条件付き書式をコピーする

条件付き書式を削除する

数式を使って条件付き書式を適用する

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