数式の再計算、反復計算、または精度を変更する

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数式を有効に使用するには、理解が必要な事項が 3 つあります。

計算    は、数式を計算し、数式が含まれるセルに値として結果を表示するプロセスです。時間を無駄にしてコンピューターの速度を低下させる不要な計算を回避するため、Microsoft Excel は、数式が依存するセルが変更された場合のみ数式を自動的に再計算します。これは、ブックを最初に開くときとブックを編集しているときの既定の動作です。ただし、数式が再計算されるタイミングと方法を制御することができます。

反復計算     ある数値条件が満たされるまで、ワークシートを繰り返し再計算する処理を指します。Excel では、ある数式を含むセルがその数式によって直接的および間接的に参照されている場合、その数式は自動的には計算されません。これを循環参照と呼びます。ある数式を含むセルがその数式によって参照される場合は、反復計算の回数を指定します。循環参照は無制限に反復計算を繰り返すことができますが、反復計算を繰り返す回数の上限や反復計算の結果値の上限は制御できます。

精度    計算の正確さの度合いを示します。Excel は 15 桁の精度で保存および計算を実行します。セルの入力値ではなく表示値が使用されるように、計算の精度を変更することもできます。

計算を実行している間でも、コマンドの選択、数値や数式の入力などの操作を行うことができます。この場合、一時的に計算が中断され、他のコマンドや操作を実行した後に、計算が再開されます。ブックに多くの数式がある場合や、ブックが再計算されるたびに自動的に再計算を行うデータ テーブルや関数がワークシートに入力されている場合、計算に必要な時間は長くなります。また、ワークシートに他のワークシートやブックへのリンクが設定されている場合も、計算に時間がかかることがあります。計算処理を手動にすると、必要なときに計算を行うことができます。

重要: これらのオプションを変更すると、開いているすべてのブックに反映されます。

  1. [ファイル] タブをクリックします。[オプション] をクリックし、[数式] カテゴリをクリックします。

    Excel 2007 で Office ボタンの画像Microsoft Office ボタンをクリックしてください、 Excel のオプション] をクリックして、[数式] カテゴリをクリックしてください

  2. 次のいずれかの操作を行います。

    • 値、数式、または名前を変更するたびに、参照先の数式をすべて再計算するには、[計算方法の設定] の [ブックの計算] で [自動] をクリックします。これは既定の設定です。

    • 値、数式、または名前を変更するたびに、データ テーブルを除くすべての参照先の数式を再計算するには、[計算方法の設定] の [ブックの計算] で [データ テーブル以外自動] をクリックします。

    • 自動再計算を無効にし、ユーザーが明示的に指定した場合 (F9 キーを押した場合) にのみ開いているブックを再計算するには、[計算方法の設定] の [ブックの計算] で [手動] をクリックします。

      注: [手動] をクリックすると、[ブックの保存前に再計算を行う] チェック ボックスが自動的に選択されます。ブックの保存に時間がかかる場合は、[ブックの保存前に再計算を行う] チェック ボックスをオフにすると保存時間が短縮される可能性があります。

    • 開いているワークシート (データ テーブルも含む) をすべて手動で再計算し、開いているグラフ シートをすべて更新するには、[数式] タブの [計算方法] で [再計算実行] をクリックします。

      [計算方法] グループ

    • 作業中のワークシートと、そのワークシートに関連するグラフおよびグラフ シートをすべて手動で再計算するには、[数式] タブの [計算方法] で [シートの計算] をクリックします。

ヒント: また、[Excel のオプション] ダイアログ ボックスの外でこれらのオプションの多くを変更することができます。[数式] タブの [計算方法] で、[計算方法の設定] をクリックし、[自動] をクリックします。

注: ワークシートに、再計算されていない他のブックのワークシートへのリンクを含む数式がある場合に、このリンクを更新すると、リンク元のブックの再計算が完了していないことを示すメッセージが表示されます。リンク元のワークシートに現在保存されている値が再計算されていなくても、その値を使ってリンクを更新するには、[OK] をクリックします。リンクの更新を取り消し、前回の値をそのまま使うには、[キャンセル] をクリックします。

目的

キー

開いているすべてのブックの中で、最後に計算されたとき以降に変更された数式と、その数式を参照する数式を再計算します。ブックに自動再計算が設定されている場合は、F9 キーを押す必要はありません。

F9

作業中のワークシートの中で、最後に計算されたとき以降に変更された数式と、その数式を参照する数式を再計算します。

Shift + F9

開いているすべてのブックの数式を再計算します。最後に再計算されたとき以降に変更されたかどうかは問いません。

Ctrl + Alt + F9

依存する数式を確認し、開いているすべてのブックのすべての数式を再計算します。最後に再計算されたとき以降に変更されたかどうかは問いません。

Ctrl + Shift + Alt + F9

  1. [ファイル] タブをクリックします。[オプション] をクリックし、[数式] カテゴリをクリックします。

    Excel 2007 で Office ボタンの画像Microsoft Office ボタンをクリックしてください、 Excel のオプション] をクリックして、[数式] カテゴリをクリックしてください

  2. [計算方法の設定] の [反復計算を行う] チェック ボックスをオンにします。

  3. 再計算を実行する最大の回数を設定するには、[最大反復回数] ボックスに反復計算の回数を入力します。反復計算の回数が多いほど、ワークシートの再計算に必要な時間は長くなります。

  4. 計算結果の変化の最大値を設定するには、[変化の最大値] ボックスに数値を入力します。数値が小さいほど、計算結果は正確になりますが、ワークシートの再計算に必要な時間は長くなります。

注: ソルバーおよびゴールシークは、What-If 分析 ツールとも呼ばれるコマンド群の要素の 1 つです。どちらのコマンドも反復計算を制御された方法で使用して、目的の結果を取得します。いくつかのセルの値を調整して特定のセルの最適値を決める必要がある場合、または計算する値に特定の制限を適用する場合は、ソルバーを利用できます。ある数式で目的とする計算結果はわかっていても、その結果を導出するために数式に入力する値がわからない場合は、ゴール シークを利用できます。

計算の精度を変更する場合は、次の重要な点に注意してください。

既定では、表示されている値ではなく格納されている値を使用して計算されます   

表示および印刷される値は、格納されている値の書式と表示方法により異なります。たとえば、セルに「2008 年 6 月 22 日」と表示される日付には、セルの日付の値を格納するシリアル番号も含まれています。日付を別の表示方法 (たとえば、2008/06/22) に変更することができますがワークシートの値の表示を変更しても、格納されている値は変更されません。

計算の精度を変更する場合は注意が必要です   

数式の計算を実行するとき、Excel は通常、数式により参照するセルに格納されている値を使用します。たとえば、2 つのセルそれぞれに 10.005 の値が含まれていて、セルの書式設定を通貨で表示する場合、各セルには、$10.01 の値が表示されます。2 つのセルを加算すると、結果は $20.01 となります。なぜなら、Excel は表示されている値ではなく、格納されている値の、10.005 と 10.005 を加算するからです。

表示されている値 (書式設定されている値) を使ってブックの計算の精度を変更すると、セル内の値の精度が最大精度 (15 桁) から、小数点以下も含めて表示されている形式に永久に変更されます。その後、最大精度で計算するようにオプションを設定し直しても、値を元に戻すことはできません。

  1. [ファイル] タブの [オプション] で [詳細設定] をクリックします。

    Excel 2007 で Office ボタンの画像Microsoft Office ボタンをクリックしてください、 Excel のオプション] をクリックして、[詳細設定] カテゴリをクリックしてください

  2. [次のブックを計算するとき] セクションで目的のブックをクリックし、[表示桁数で計算する] チェック ボックスをオンにします。

Excel では精度が 15 桁に制限されていますが、Excel で保存できる数値のサイズの制限が 15 桁であるということではありません。制限は、正の数の場合は 9.99999999999999E+307、負の数の場合は -9.99999999999999E+307 です。これは、1 または -1 の後に 308 個の 0 (ゼロ) が続くのとほぼ同じです。

Excel の精度は、15 桁を超えた数値が、15 桁の精度で格納および表示されることを意味します。これらの桁は小数点の前後で任意の組み合わせを使用できます。15 番目の桁以降の右側のすべての桁は 0 になります。たとえば、1234567.890123456 は 16 桁 (小数点の前に 7 桁、小数点の後に 9 桁) で、Excel では、1234567.89012345 として格納および表示されます (これは、数式バーとセルに表示されます)。すべての桁が表示されるようにセルを数値形式に設定している場合は (1.23457E+06 のような指数表現ではなく)、数値が 1234567.890123450 として表示されます。末尾の 6 (16 番目の数字) が削除され、0 で置き換えられます。精度は 15 番目の桁で終わるため、以降の桁はすべて 0 になります。

1 台のコンピューターに複数のプロセッサが搭載されていたり (複数の物理プロセッサがある)、ハイパースレッディングに対応していたり (複数の論理プロセッサがある) する場合があります。このようなコンピューターでは、再計算に使用するプロセッサの数を設定することで、多数の数式を含むブックの再計算にかかる時間を短縮または制御することができます。多くの場合、再計算のワークロードは、同時に実行することができます。このワークロードを複数のプロセッサに分散することで、再計算の完了までにかかる全体の時間を短縮できる可能性があります。

  1. [ファイル] タブの [オプション] で [詳細設定] をクリックします。

    Excel 2007 で Office ボタンの画像Microsoft Office ボタンをクリックし、[ Excel のオプション] をクリックし、[詳細設定] カテゴリ] をクリックします。

  2. 計算時の複数のプロセッサの使用を有効または無効にするには、[数式] の [マルチスレッド計算を行う] チェック ボックスをオンまたはオフにします。

    メモ    このチェック ボックスは既定ではオンにされていて、計算中にすべてのプロセッサが使用されます。コンピューターのプロセッサの数は自動的に検出され、[このコンピューターのすべてのプロセッサを使用する] オプションの横に表示されます。

  3. また、[マルチスレッド計算を行う] チェック ボックスをオンにした場合は、使用するコンピューターのプロセッサの数を制御できます。たとえば、同じコンピューター上で、専用の処理時間の割り当てを必要とする他のプログラムを実行している場合、再計算に使用するプロセッサの数を制限する場合があります。

  4. プロセッサの数を制御するには、[計算スレッドの数] の [使用するプロセッサの数を指定する] をクリックします。使用するプロセッサの数 (最大数は 1024) を入力します。

以前のバージョンのブックを正しく計算できるようにするため、現在のバージョンで作成したブックを開くときと以前のバージョンの Excel で保存したブックを最初に開くときとでは Excel の動作が異なります。

  • 現在のバージョンで作成したブックを開くと、変更したセルの数式のみが再計算されます。

  • 以前のバージョンの Excel で作成したブックを開くと、ブック内のすべての数式 (変更されたセルに依存する数式や、そうでない数式) が再計算されます。これにより、ブックは現在の Excel のバージョン用に最適化されます。例外は、ブックが、手動などの異なる計算モードに設定されている場合です。

  • すべての数式の再計算を行うと、数式の一部を再計算するよりも長く時間がかかります。そのため、まだ現在の Excel のバージョンで保存されていないブックを開く場合、通常よりも時間がかかることがあります。現在のバージョンの Excel でブックを保存すると、その後ブックを開く時間は短縮されます。

補足説明

Excel Tech Community では、いつでも専門家に質問できます。Microsoft コミュニティでは、サポートを受けられます。また、Excel User Voice では、新機能についての提案や改善案を送信することができます。

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