数式で名前を定義し使用する

数式で名前を定義し使用する

名前を使用することにより、数式の理解と整備がより簡単になります。セル範囲、関数、定数、またはテーブルの名前を定義できます。ブックで名前を使用する方法を導入すると、名前の更新、監査、および管理を簡単に実行できるようになります。

目的に合ったトピックをクリックしてください。

名前の使用について

名前の構文規則について

ワークシート上のセルまたはセル範囲に名前を付ける

ワークシート上のセルの選択範囲に対して名前を定義する

[新しい名前] ダイアログ ボックスを使って名前を定義する

[名前の管理] ダイアログ ボックスを使って名前を管理する

名前を変更する

名前を削除する

名前の使用について

セル参照、定数、数式、テーブルなど、ひとめ見ただけでは目的がはっきりしない情報には、名前を付けることで、その用途が格段にわかりやすくなります。以降、名前の使用例や、名前を使用する具体的な利点について説明します。

種類

名前を付けない場合

名前を付けた場合

関連情報

=SUM(C20:C30)

=SUM(第 1 四半期の売上)

定数

=PRODUCT(A5,8.3)

=PRODUCT(価格,ワシントン州税率)

数式

=SUM(VLOOKUP(A1,B1:F20,5,FALSE), -G5)

=SUM(在庫レベル,-発注数量)

テーブル

C4:G36

=2006 年度売り上げトップ

名前の種類

作成および使用できる名前にはいくつかの種類があります。

定義された名前    セル、セル範囲、数式、または定数値を表す名前です。独自の名前を定義できるほか、印刷範囲を設定したときなどに自動的に定義される名前もあります。

テーブル名    Excel のテーブルでは、特定のテーマに関する一連のデータがレコード (行) とフィールド (列) として保存されます。Excel では、テーブルを挿入するたび、Table1、Table2 のように、既定のテーブル名が自動的に作成されますが、よりわかりやすい名前に変えることができます。Excel テーブルの詳細については、「Excel テーブルでの構造化参照の使い方」を参照してください。

名前のスコープ

すべての名前にはスコープがあり、特定のワークシート (ローカル ワークシート レベル) またはブック全体 (グローバル ブック レベル) がその適用範囲として定義されます。名前のスコープとは、修飾しなくてもその名前が認識される場所的な範囲を表します。次にその例を示します。

  • たとえば、Budget_FY08 という名前が定義されていて、そのスコープが Sheet1 である場合、その名前は Sheet1 でしか認識されません。別のシートで使用するためには、名前を修飾する必要があります。

    次の例のように、名前の前にワークシート名を付けて修飾すると、ローカル ワークシート名を別のワークシートで使用できます。

    Sheet1!Budget_FY08

  • Sales_Dept_Goals などの名前を定義し、そのスコープをブックに設定した場合、この名前は、同じブック内であればすべてのワークシートで使用できます。

名前はそのスコープ内で一意である必要があります。Excel は、同じスコープ内で重複する名前を定義できないようになっています。ただし、スコープが異なれば、同じ名前を使用できます。たとえば、スコープを同じブック内の Sheet1、Sheet2、および Sheet3 に限定して、GrossProfit という名前を定義することが可能です。名前は同じでも、スコープ内での一意性は保たれています。数式に GrossProfit という名前を使った場合、常にローカル ワークシート レベルで同じセルが参照されます。

さらに、同じスコープ内で重複していなければ、GrossProfit をグローバル ブック レベルで定義することもできます。そのようなことをしたら、グローバル ブック レベルとローカル ワークシート レベルで名前が競合してしまうのでは、と思うかもしれません。このような競合を避けるために、Excel の既定では、グローバル ブック レベルよりもローカル ワークシート レベルが優先されるようになっているため、この場合は、ワークシート レベルで定義された名前が使用されることになります。次の例のようにブック名を修飾すると、この優先順位が無効化され、ブック レベルの名前であることを明示的に示すことができます。

WorkbookFile!GrossProfit

ブック内のすべてのワークシートでローカル ワークシート レベルを上書きできますが、最初のワークシートは例外です。最初のワークシートでは、名前が競合すると常にローカル名が使用され、この動作を上書きすることはできません。

名前の定義と入力

次のような方法で名前を定義します。

  • 数式バーの [名前] ボックス    選択範囲に対してブック レベルの名前を付けるときに最適です。

  • 選択範囲から名前を作成する    ワークシートの選択セルから、既存の行および列のラベルに基づいて名前を作成できます。

  • [新しい名前] ダイアログ ボックス    ローカル ワークシート レベルのスコープを指定したり、名前に関するコメント (説明文) を入力するなど、名前を詳細に定義したい場合に使用します。

注: 既定では、名前には絶対セル参照が使用されます。

次のような方法で名前を入力します。

  • キーボード入力   数式に対する引数などとして、名前を直接入力します。

  • 数式オートコンプリートを使用する    [数式オートコンプリート] ボックスには、有効な名前が自動的に一覧表示されます。

  • [数式で使用] コマンドから選択する    [数式] タブの [定義された名前] にある [数式で使用] コマンドで表示されるリストから、定義された名前を選択します。

名前の監査

ブック内で、定義された名前のリストを作成することもできます。ワークシートで空の列を 2 つ含む領域を探します (リストには、名前用およびその説明用の 2 つの列が使用されます)。リストの左上隅になるセルを選択します。[数式] タブの [定義された名前] で、[数式で使用] をクリックし、[貼り付け] をクリックします。次に、[名前の貼り付け] ダイアログ ボックスの [リスト貼り付け] をクリックします。

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名前の構文規則について

名前の作成および編集の際に必要となる構文規則を次に示します。

  • 有効な文字    名前の最初の文字には、文字、下線 (_)、円記号 (¥) しか使用できません。最初の文字以外には、文字、数値、ピリオド、および下線を使用できます。

    ヒント: 大文字と小文字の "C"、"c"、"R"、"r" は予約されているため、定義された名前として使用することはできません。これらの文字を、[名前] または [移動先] テキスト ボックスに入力すると、現在選択されているセルの行または列が選択されます。

  • セル参照と競合する名前は不可    Z$100 や R1C1 など、セル参照と競合する名前は使用できません。

  • スペースは不可    スペースは名前の一部として使用できません。単語の区切りには、下線 (_) やピリオド (.) を使用してください (Sales_Tax、First.Quarter など)。

  • 名前の文字数    名前に使用できる文字数は、255 文字までです。

  • 大文字と小文字の区別    名前には大文字と小文字の両方を使用することができます。名前の大文字と小文字は区別されません。たとえば、ブックに "Sales" という名前を付け、同じブックに "SALES" という名前を付け直すと、一意の名前を付けるように求めるメッセージが表示されます。

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ワークシート上のセルまたはセル範囲に名前を付ける

  1. 名前を指定するセル、セル範囲、または隣接しないセル範囲を選択します。

  2. 数式バーの左端にある [名前] ボックスをクリックします。

    名前ボックス

    名前ボックス

  3. 選択範囲を参照するときに使用したい名前を入力します。名前に使用できる文字数は 255 文字までです。

  4. Enter キーを押します

注: 内容を変更中のセルに名前を付けることはできません。

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ワークシート上のセルの選択範囲に対して名前を定義する

既存の行と列のラベルを名前に変換できます。

  1. 名前を付ける範囲を、行または列のラベルを含めて選択します。

  2. [数式] タブの [定義された名前] で [選択範囲から作成] をクリックします。

    [数式] タブの [定義された名前] グループ

  3. [選択範囲から名前を作成] ダイアログ ボックスで、[上端行]、[左端列]、[最下行]、[右端列] のいずれかのチェック ボックスをオンにしてラベルを含む領域を指定します。この手順で名前を作成した場合、既存の行および列のラベルを除く、値を含むセルだけが参照されます。

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[新しい名前] ダイアログ ボックスを使って名前を定義する

  1. [数式] タブの [定義された名前] で [名前の定義] をクリックします。

    [数式] タブの [定義された名前] グループ

  2. [新しい名前] ダイアログ ボックスの [名前] ボックスに、参照時に使用する名前を入力します。

    注:名前には、最大 255 文字まで使用できます。

  3. 名前のスコープを指定するには、[範囲] ボックスの一覧から、[ブック] を選択するか、ブック内のワークシート名を選択します。

  4. 必要に応じて、[コメント] ボックスに半角で最大 255 文字の説明文を入力できます。

    注: ブックを Microsoft Office SharePoint Server 2007 Excel Services に保存し、1 つ以上のパラメーターを指定した場合、この説明文が [パラメーター] 作業ウィンドウのヒントとして使用されます。

  5. [参照範囲] ボックスで、次のいずれかの操作を行います。

    • セル参照を入力するには、そのセル参照を入力します。

      ヒント: 既定では現在の選択範囲が入力されます。他のセル参照を引数として入力するには、[ダイアログ縮小] ボタン イメージ をクリックし (一時的にダイアログ ボックスを縮小します)、ワークシートでセルを選択して、[ダイアログ展開] ボタン イメージ をクリックします。

    • 定数を入力するには、「=」(等号) を入力し、定数値を入力します。

    • 数式を入力するには、「=」を入力し、数式を入力します。

  6. 終了してワークシートに戻るには、[OK] をクリックします。

ヒント: [新しい名前] ダイアログ ボックスを広げる (大きくする) には、一番下のグリップ ハンドルをドラッグします。

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[名前の管理] ダイアログ ボックスを使って名前を管理する

[名前の管理] ダイアログ ボックスでは、ブックに定義された名前およびテーブル名をすべて扱うことができます。たとえば、エラーのある名前を探したり、名前の値や参照範囲を確認したりできるほか、説明文を表示して編集したり、スコープを確認することもできます。また、名前の並べ替えやフィルター、名前の追加、変更、削除などを 1 か所から行うことも可能です。

[名前の管理] ダイアログ ボックスを開くには、[数式] タブの [定義された名前] で、[名前の管理] をクリックします。

[数式] タブの [定義された名前] グループ

名前を表示する

[名前の管理] ダイアログ ボックスには、リスト ボックス内の名前ごとに、次の情報が表示されます。

表示

アイコン/名前

次のいずれかです。

  • 定義された名前は、定義された名前のアイコン ( [定義された名前] アイコン ) で示されます。

  • テーブル名は、テーブル名のアイコン ( テーブル名アイコン ) で示されます。

数式の結果、文字列定数、セル範囲、エラー、数値配列、数式が評価できなかった場合のプレースホルダーなど、名前の現在の値が表示されます。具体的な例を次に示します。

  • "これは文字列定数です"

  • 3.1459

  • {2003;12,2002;23,;2001,18}

  • #REF!

  • {...}

参照範囲

名前の現在の参照範囲が表示されます。具体的な例を次に示します。

  • =Sheet1!$A$3

  • =8.3

  • =HR!$A$1:$Z$345

  • =SUM(Sheet1!A1,Sheet2!B2)

範囲

  • スコープがローカル ワークシート レベルの場合、ワークシート名が表示されます。

  • スコープがグローバル ワークシート レベルの場合、"ブック" と表示されます。

[コメント]

名前の説明文が表示されます (最大 255 文字)。具体的な例を次に示します。

  • この値の有効期限は 2007 年 5 月 2 日です。

  • 重要な名前なので削除しないでください。

  • ISO 認定試験の番号に基づいています。

注: ブックを Microsoft Office SharePoint Server 2007 Excel Services に保存し、1 つ以上のパラメーターを指定した場合、この説明文が [パラメーター] 作業ウィンドウのヒントとして使用されます。

  • セルの内容を変更している間は、[名前の管理] ダイアログ ボックスは使用できません。

  • Visual Basic for Applications (VBA) で定義された名前や非表示の名前 (Visible プロパティが "False" に設定された名前) は、[名前の管理] ダイアログ ボックスに表示されません。

列のサイズを変更する

  • 列見出しの左側をダブルクリックすると、その列の最も大きな値に合わせて、列のサイズが自動的に調整されます。

名前を並べ替える

  • 列見出しをクリックすると、名前の一覧が昇順または降順に並べ替えられます (クリックするたびに昇順と降順が切り替わります)。

名前にフィルターを適用する

[フィルター] ボックスを使用すると、同じような特徴を持つ名前をすばやく抽出して表示できます。コマンドを選択すると、対応するフィルターがオンまたはオフに切り替わります。各種のフィルターを組み合わせたり、不要なフィルターを除外したりしながら、目的の結果を得ることができます。

一連の名前をフィルターで抽出するには、次の操作を行います。

SELECT

[宛先]

ワークシート内にある名前

スコープがローカル ワークシート レベルである名前だけを表示します。

ブック内にある名前

スコープがグローバル ブック レベルである名前だけを表示します。

エラーのある名前

エラー (#REF、#VALUE、#NAME など) のある名前だけを表示します。

エラーのない名前

エラーのない名前だけを表示します。

定義された名前

ユーザーによって定義された名前または Excel によって定義された名前 (印刷範囲など) だけを表示します。

テーブル名

テーブル名だけを表示します。

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名前を変更する

定義された名前またはテーブル名を変更した場合、ブック内でその名前を使用していた箇所はすべて、新しい名前に合わせて変更する必要があります。

  1. [数式] タブの [定義された名前] で、[名前の管理] をクリックします。

    [数式] タブの [定義された名前] グループ

  2. [名前の管理] ダイアログ ボックスで、変更する名前をクリックし、[編集] をクリックします。

    ヒント: 名前をダブルクリックして行うこともできます。

  3. [名前の編集] ダイアログ ボックスで、[名前] ボックスに参照範囲の新しい名前を入力します。

  4. [参照範囲] ボックスで、参照範囲を変更し、[OK] をクリックします。

  5. [名前の管理] ダイアログ ボックスの [参照範囲] ボックスで、その名前が表すセル、数式、または定数を変更します。

    • 不要な変更を取り消すには、[キャンセル] [キャンセル] をクリックするか、Esc キーを押します。

    • 変更を保存するには、 [入力] ボタン (確定) をクリックするか、Enter キーを押します。

[閉じる] をクリックすると、単に [名前の管理] ダイアログ ボックスが閉じます。それまでに行った変更内容は確定されません。

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名前を削除する

  1. [数式] タブの [定義された名前] で、[名前の管理] をクリックします。

    [数式] タブの [定義された名前] グループ

  2. [名前の管理] ダイアログ ボックスで、変更する名前をクリックします。

  3. 次のいずれかの方法で名前 (複数可) を選択します。

    • 特定の名前を選択するには、その名前をクリックします。

    • 連続する複数の名前を選択するには、目的の名前をドラッグして選択するか、Shift キーを押しながら、選択する最初と最後の名前をクリックします。

    • 連続していない複数の名前を選択するには、Ctrl キーを押しながら、グループ内で選択する名前を 1 つずつクリックします。

  4. [削除] をクリックします。Del キーを押すこともできます。

  5. 削除してもよいか確認するメッセージが表示されるので、削除してよい場合は、[OK] をクリックします。

[閉じる] をクリックすると、単に [名前の管理] ダイアログ ボックスが閉じます。それまでに行った変更内容は確定されません。

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